祝日法とカレンダーの関係<2021年編>

これまで2019年、2020年と祝日法に関連したカレンダーの動向についてご紹介してまいりました。
振り返ると激動の2年だったと筆者自身も感じておりますが、2021年カレンダーはこれをさらに上回る事態となりました。

□オリンピックの延期

周知の通り、猛威を振るう新型コロナウイルスの影響により、2020年に開催されるはずだった東京オリンピックは翌年の2021年7月まで延期されることになりました。
このことが正式発表されたのが2020年3月。
既に2020年はオリンピックの関係で祝日が移動になっていますが、この時点では翌年の対応は何も決まっていませんでした。

□カレンダーシーズンに突入

祝日法改正の発表もないままお盆も明け、いよいよ2021年カレンダーの販売シーズンに突入します。
この時点で既にカレンダーメーカー各社の商品も出揃っており、おかげさまでコロナ禍の不安はどこへやら、例年を超えるペースでご注文をいただきました。

□突然の閣議決定

シーズンも後半を迎えた11月下旬。
2021年についてもオリンピックに合わせて祝日を移動する特別措置法改正案が可決されました。
リピーター様からの受注も半分以上終えているこのタイミングでの突然の発表に戸惑いを隠しきれませんでした。

□お問合せの嵐

突然の発表によって弊社でも対応に追われることとなりました。
「暦を交換したい」「新しいものに作り替えたい」「どの祝日が移動になったのか」など様々なお問合せが発生し、中には「弁済して欲しい」といったお客様までいらっしゃいました。

新年が1ヶ月後に迫った中での予期せぬ祝日法改正ですので、残念ながらカレンダーメーカーも販売業者もなんの手立てもなく、おそらく現在世に出回っている2021年カレンダーのほとんどが祝日法が改正される前のものになっていると思います。

我々カレンダー業界に限らず、カレンダーを購入されるお客様にとっても、祝日法改正は大きな影響があったということを窺い知ることができます。

□無事にシーズン終了

弊社ではオリジナルカレンダー用の暦テンプレートを早速最新のものに作り替えるなど、臨機応変に対応できたことも功を奏してか、発表当初は混乱があったものの、幸い大事に至ることはありませんでした。

既製品カレンダーについても、シーズン前にあらかじめ暦が出来上がっているものであることから、新しい祝日が反映されていない点については、ご購入いただいたお客様の大半に概ねご了承いただけました。
また、別途販売している日付の上から貼ることができる半透明の「ホリデー・ステッカー」などで対応させていただきました。


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こうして2020年についても無事にカレンダーシーズンを終えることができましたが、コロナ禍において不安定な状況が続く現在、もしかしたら来年も何かが起こるのかも??と、思わず戦々恐々としてしまう筆者なのでした。

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