季節を感じる日本の暦について<7月>

6月は梅雨入りしたかと思えばその矢先に梅雨が明け、そしてうだるような暑さが続き、季節の移り変わりを感じさせてくれる暇も無いまま気がつけば夏本番を迎えております。
7月は来たる行楽シーズンに向けて、否が応でも気分が高まる時期ですが、旧暦においては一体どのようなものがあるのでしょうか。

□半夏生<雑節>

6月21日の夏至から数えて11日後、7月2日から7月7日までの5日間を「半夏生(はんげしょう)」と呼びます。
時期的にちょうど田植えが終わる時期であり、植えた苗がしっかり根付くようにとの願いを込めて、願掛けとしてタコを食べるという習慣が一部地域において存在するそうです。
タコの8本の足を根っこになぞらえているとかいないとか。

□夏土用<雑節>

年に4回ある土用の中でもある意味最も有名な夏土用。
一般的にはうなぎを食べる日といった習慣がありますが、この夏土用とは立秋の前の18日間(7月20日~8月6日)を指します。
ちなみにこの時期のご挨拶として「暑中見舞い」がありますが、「暑中」とはこの時期のことを指します。

□小暑<二十四節気>

7月7日といえば真っ先に思い浮かぶのが七夕。
しかし七夕の他にもこの日には小暑(しょうしょ)という節気があります。
小暑とはこれから暑さが厳しくなっていくことを知らせるためのものであり、本格的な夏の訪れを告げる役割をもっています。
とはいえ、今年は小暑を待たずして既に猛烈な暑さが続いていますね。

□大暑<二十四節気>

小暑に続いて大暑という節気も7月23日頃に訪れます。
この大暑とは、夏の暑さがさらに本格的になることを告げるためのものです。
小暑の時点で既に暑いような気もしますが、いよいよこれからが夏本番。
1年間のうちで最も暑い時期に突入します。

7月は暑さに関する節気が二つもあり、これから訪れる季節の移り変わりを如実に表現しています。
これからもどんどん厳しい暑さが続きますが、皆様においても水分補給など怠らぬようご自愛いただければと思います。