季節を感じる日本の暦について<4月>

気がつけばもう4月。
筆者は東京の下町に居住しているのですが、周囲には運河が流れており、その川沿いに植えられている桜はそれはもう見事な満開ぶりです。
目黒川などはこのシーズン、人でごった返しており、もはや桜どころではありませんが、こちらはそこまで人が多くなく、隠れた名所となっています。
そんな風情あふれる季節ですが、暦としてはどういったものがあるのでしょうか?

□春土用(雑節)

年に4回、それぞれ立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を指す土用ですが、4月には立夏に至るまでの18日間、4月17日~5月4日頃までの期間が春土用にあたります。
全ての土用において共通して言われているものとして「土いじりをしない」「新しいことをスタートしない」といった慣習があります。

□清明(二十四節気)

4月は清明(せいめい)という節気から幕を開けます。
なんだか爽やかな印象を受ける言葉ですが、その名の通り、全ての生物、物体が清らかで明るくイキイキとした状態を表す「清浄明潔」という言葉から取られたものです。
桜が満開を迎え、キラキラとした時期を表すにあたってはこれ以上当てはまる言葉は無いのではないでしょうか。

□穀雨(二十四節気)

今年は4月20日頃にあたる節気です。
春は雨も比較的よく降る時期(菜種梅雨とも呼ばれます)ですが、この雨は農作物にとって言わば恵みの雨。
この雨によって適度に潤いを得た田畑に種を植える好機となります。

季節柄、爽やかな印象を受ける節気が多いとい感じる4月。
新たなスタートを切るにあたって暦の面からもその雰囲気が伝わってくるような気がします。