考察:カレンダーを配る理由について

もはや年末年始の恒例行事と言っても過言ではないカレンダーの配布。
あまりにも定番化していることもあって普段そこまで気にはなりませんでしたが、よくよく考えてみれば、皆が足並みを揃えてカレンダーを小脇に抱えながら様々な取引先を渡り歩くというこの商習慣は非常に独特なもののように感じます。
事実、海外にはこのような習慣はほとんど無いようであり、一部の外国の方からは「こんなにクオリティーの高いものをタダで配っているなんて!」という称賛の声もあるとか無いとか。

カレンダーを配るというこの習慣がいつから始まったのか、これについては「江戸時代に商人が年末の挨拶で使用した」「明治時代にとある呉服屋が始めた」「昭和に入り大阪のカレンダー会社が自社製品をアピールするために始めた」などなど諸説あり、実ははっきりとした由来は明らかになっていません。

いずれにしてもカレンダーが販促活動において非常に重要なアイテムであるという認識は古くから持たれているようであり、このことが今日において我々がなんの疑問もなく「年末=カレンダー」とすぐさま連想できる理由になっていることは間違いありません。

カレンダーは残念ながら使用されないとそのまま廃棄されてしまうことも多く、最近では環境への配慮などもあり「カレンダーを配る習慣を無くそう」という声も上がっているようですが、その一方でカレンダーを配るというイベントがあるからこそ、ビジネスが円滑に進むきっかけになったり、取引先同士の信頼関係がより強固になったり、様々な相乗効果が生まれることも我々はもちろん知っています。

そこで、当コラムではカレンダーを配る理由に様々な観点から考察、もう少し掘り下げを行い、シリーズとしてお送りしていきたいと思います。
次回はまず、カレンダーの効果について考えていきます。